東京トホトホ

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資生堂ギャラリー

先日、資生堂ギャラリーという場所に行って参りました。目的はこの人の展示

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よしかわとくじさんの「光のスペクタクル」という展示です
休日ということもあり、少々並びましたが、人数調整されているため中はそこまで混雑しておらず人混みを気にせずに展示を楽しめました。
こちらのギャラリーは地下にあります。案内されて階段を降りていくと透明のカーテンを潜りスモークが焚かれた空間に入りました。もう少し進むと展示会場の入り口にたどり着きました。

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インスタレーションでは光の演出のためにスモークが使われていています。スモークはもくもくといった感じではなくほんの少しだけ霧がかかったような状態でした。なので光線はくっきりというよりは、ぼんやりと淡く光の直線が見える程度でその曖昧さがとても心地よかったです。なので視界は割とすっきりしているため、光源そのものの造形も楽しめました。

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少し話はそれますが、空間がカーテンで仕切られているという点で、作品の入口(はじまり)はどこにあるのか。ということを考えるのも面白さの1つだと思いました。作品が生み出す光が目に入るところなのか、それともスモークが途切れる境目(カーテン)が作品の境目なのか、あくまで物体が作品なのか……。考える人はそれぞれだと思います。ですが作品の境目が曖昧である点も面白いなと思いました。
 
なんだかんだ述べましたが、私かメインとして楽しんだのは、光の演出です。ガラスによって反射、屈折された無数の光は常に少しずつゆっくりと動いたり、伸びたり縮んだりしていきながら展示場内を飾っている様でした。
そのゆっくりとした光の色合いや強さの変化が生き物のような自然が生み出す神秘的な何かを感じさせてくれているように思いました。
 
ガラスと、光と、白い壁、たったそれだけなのにこんなにも生命的なものを感じさせる創造性と、それが生み出すものが無機物だという不思議さが何とも魅力的な展示でした。